満充電と回生ブレーキ

リーフを普段の通勤に利用し始めて最近気になる現象が出るようになりました。会社から自宅に戻るまでの途中に急な下り坂が有るのですがその際、いつものようにBモードにより回生ブレーキを利用しようとしてもほとんど効かない現象が頻繁に発生するようになりました。通常ならBモードに入れた途端、パワーメータが左側(回生ブレーキ発生)に2~4個点灯し、スピードが減速するのですが、Bモードに入れても左側に1個点灯するだけでほとんど減速しません。仕方が無いのでフットブレーキを踏み込んで減速します。通常はこの時、ブレーキの踏み込みの強さに併せて回生ブレーキの作動を示すパワーメータも連動して左側に点灯していました。しかしながらこの時、フットブレーキに回生ブレーキは連動しません。これは危険だと感じるのですが、また次の日には正常な状態に戻っているため、様子を見ることにしていました。しかし、最近リーフを普段の足として通勤に利用するようになり、この現象が頻繁に発生する為、これは一度ディーラーに修理を出さないと仕方ないと思い、購入時の保証がいつまであるのか再確認すると、残念ながら1年保証しかなく、とっくに保証期間が終了していることが判明しました。これは修理費用が結構かかるかも?現象が出る場合と、出ない時があるという状況は修理に出しても、”原因不明です。様子を見て下さい” と言われる可能性大で大変厄介です。しかしながら、大変危険なので、リコール対象になっていないかネットで検索すると回生ブレーキが効かず、前の車に衝突してしまったという書き込みも有りました。しかしながらもう少し掘り下げて検索することで原因が判明しました。100%充電した状況ではバッテリー保護の関係から回生ブレーキによる充電動作をしないようにプログラミングされているとの記載が有りました。なるほどこれに違い無いと確信しました。

 出社した際、バッテリー残量がある程度減っていて尚且つ晴天の日には極力充電をするようにしています。24kW車なので80%充電では幾らも走れません。従って普通充電なら100%充電してもバッテリーへの影響は少ないという判断から会社ではいつも100%充電です。会社からは家に帰るにしてもどこかに寄る場合でも必ず下り坂を通る事になります。従ってこの状況では必ず回生ブレーキが効かないという現象が必ず発生することとなります。

 しかし、これは正しい姿なのでしょうか? 

マニュアルにはそのことが記載されているのか? 気になったので最初に一度だけ読んだ取扱説明書を引っ張り出し、記載箇所を捜しました。すると、とてもあっさりと記載が2箇所有りました。

1)パワーメーターの説明部分:次の場合、出力または回生量が制限されます。・・・・

             - 満充電のとき。(P-97)

2)走行のしかた:・・・・・

   回生ブレーキは満充電時や低温時などにブレーキが弱くなることがあります。回生ブレーキが弱いときは、ブレーキペダルを踏んで減速して下さい。(P181)    

電気自動車にとってバッテリーの保護は優先課題であることは納得出来ます。しかしながら、万が一事故が起こる可能性とどちらが優先すべき事なのかという判断です。私も一応プログラマーのはしくれですのでこの点に関しては異論が有ります。優先順位が間違っているのでは無いでしょうか? もし、私ならこの場合は充電量を100%と設定しても走り始めに発生する場合の回生ブレーキ分をチャージ出来るよう例えば98%を満充電とする方法を選択します。24kWリーフの場合、元々満充電での走行可能距離が低い為、2%でも走行距離が減るのをどうしても避けたいという意見があるかと思います。もし、最終的にそちらの方向になった場合でも始動時に注意喚起のため、メッセージを出すなどの措置を取るべきでは無いかと思います。それらをせずに、マニュアルにさらっと書くだけというのはどうでしょうか?

 新型リーフはどうなっているのでしょうか? 新型ならバッテリー容量も十分なので問題なく対策可能と思われます。また、バッテリーも良くなっているらしいので少しくらいの過充電は心配無くなっているかもしれません。

新型が対策済みかは不明ですが、旧型リーフに乗っている場合で山の頂上で満充電し、急な下り坂を降りていく場合、十分注意が必要です。通常の回生ブレーキのアシストを伴ったフットブレーキと回生ブレーキが効かないフットブレーキでは全く効きが違います。いつもの感覚でブレーキを踏んでも全く止まりません。くれぐれもご注意下さい。

 

 

2021年03月25日