太陽光パネル増設

先日、3月始めに完成した自家消費型太陽光発電設備に単結晶320Wパネル2枚(カナディアンソーラー製)を増設しました。これで、当初の270Wパネル8枚(2160W)に加え、640Wが追加となり合計2.8kWのパネル出力となりました。この2枚のパネルは弊社倉庫に2020年1月より連系している太陽光発電設備の余り分で、当初の予定していたパネル(300W)がメーカーの在庫の関係から品切れとなり、パネルを320Wに変更したことにより、固定買取り価格を維持する為の太陽電池の合計出力3%以内という規定に引っ掛かり、仕方なく倉庫に放置していた分です。当初はパネルが割れた場合の予備として置いていましたが、割れた場合、保険で交換出来るため、倉庫に眠らせておくよりも文字通り、日の目を見させる方が得策と考えました。この自家消費型太陽光発電設備を当初計画した際、パネルを増設可能とする為、架台も2枚分余分に設計していました。日産リーフを200V普通充電する場合、3kWh程度必要な為、パネルが多いに越したことはありません。
増設するに当たり、1点だけ気がかりな事が有りました。それはパワーコンデショナーの入力電圧範囲に収まるかという事です。京セラのパワーコンデショナーPVN-403Fの入力電圧範囲はDC100V~370V(定格250V)という仕様であり、合計10枚のパネルを直列接続した場合、計算上の解放電圧Vocが386.36Vとなり、370Vを若干オーバーします。動作電圧Vmpは316.44Vとなり370V以下の範囲に収まっています。太陽光発電設備を設計する場合、パネルとパワコンの関係は解放電圧で考えると聞いていましたので少し不安でした。心配だったので京セラさんの技術相談室に相談して確認したところ、多分大丈夫だけれどメーカーとして大丈夫とは言えないとの回答でした。当然の回答だと思いつつ、一体解放電圧はどの様な状況で発生するのかよくわかりませんでした。私の勝手な思い込みでパネルに何らかの不具合が発生した場合に起こるものであり、通常は発生しないと思っていました。2枚のパネルを増設し、ブレーカーを投入する前にパネルからの入力電圧を測ると364Vが計測されびっくりしました。そうだ!解放電圧とはこの状態の事だ! ケーブルを20m程度引っ張っている為、多少電圧降下があると思われますが、次にブレーカーを再投入する時、日射強度が強い場合、370Vの範囲を越える可能性もある事を肝に命じた次第です。
なお、計算上のパネル出力2.8kWに対して、日射強度が1.0kw/㎡ を越えている状態で最大で2.6kW計測されました。2.8kWが何故出ないのか? 多分、パネルの設置角度が浅い事、また配置の関係から真南よりも少し西に振って架台を設置したからと思われます。

なお、パネル容量が変更になった事を関西電力のたくそう君で変更申請を併せて実施しました。

 

 

2021年04月05日